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 新しい世紀になって希望に満ちた時代をのぞみながらも、事態は90年代よりさらに深刻な社会状況へと進んでいるのではないでしょうか。
 
 昨年は賃金カットや一時金の低額抑制、労働条件の改悪がすすめられるなど厳しい対応を余儀なくされた一年でした。その背景に政府のすすめる規制緩和策や不良債権処理策、生産拠点の海外移転による取扱い貨物の減少などがあり、協会の事業収入の減少に歯止めがかからないことがあります。検数労連は組合員のみなさんと力をあわせ、「仕事と収入の確保」運動に全力をあげるとともに、国民いじめの政治の改革にいっそうの力を尽くす所存です。
 
 さらに今年は本人3割負担や医療・年金等の保険料の総報酬制による負担増など、社会保障だけで3兆円をこえる負担増が国民におしつけられようとしています。一方、医療制度改悪反対や、雇用確保と「はたらくルール」確立を求める運動では医師会など医療関係者の反対運動や全労連、「連合」の垣根をこえた共同の運動がひろがっています。
 
 いま日本中どこでも、不況に苦しむ労働者・国民の恨みと怒りが渦巻いています。そこでは労働組合にたいする期待の声もかつてなく大きくなっています。こうした期待に応え、私たちが自らの雇用と生活をまもるたたかいとともに国政と地方政治の革新にむけて、国民の目にみえる労働運動にするために職場から一人ひとりが労働組合に結集し、自覚的にたちあがるときではないでしょうか。
 
 中央執行委員会もその先頭にたってたたかうことを表明し、年頭のごあいさつとします。組合員とご家族のみなさんにとってよりよい年となることを祈念いたします。
 
 2003年 正月
全国検数労連中央執行委員会