昨年は新潟中越大地震と巨大な風水害が日本列島を襲い、多くの被害をもたらしました。検数労連が取り組んだ「新潟中越大震災救援募金」には、全国の検数労働者のみなさんからあたたかいご協力をいただいたことにあらためてお礼申し上げます。
 
 小泉内閣は、自衛隊のイラク派遣の延長を強行しました。なんの大儀もないイラクの軍事占領は、罪なき多くのイラク市民を殺傷し、国土を荒し、テロ勢力に口実を与え、戦闘状態はさらに拡散しています。
 
 こうした流れと機を一にして、自民党は憲法改憲法案作りを進めています。改憲の本命は、戦争放棄の第9条の改悪にあります。そのねらいは「海外で戦争する国」に日本をつくり変えることにあり、その地ならしとして、教育基本法を改悪し、国民的思想をも誘導しようとしています。この2年間、憲法を守るたたかいが日本の戦後史をかけた課題になります。平和こそすべての生活の原点です。憲法改悪阻止の声をあげ、国民的共同をひろげましょう。
 
 港湾では、国際競争と規制緩和のもとで職域縮小や雇用不安がひろがっています。検数・検定の民営化が迫られているなかで、検数の将来不安を解消し、生活と雇用を守るために、港のチェック機能強化に対する検数の社会的役割を内外に示していくことがますます重要になっています。この1年、港湾産別をはじめ、平和と暮らしを守る共同の運動に結集し奮闘しましょう。みなさんとご家族の健康と安全を祈念し、年頭のごあいさつといたします。

 2005年 正月

                 全国検数労連中央執行委員会